チャイコフスキー 交響曲第7番「人生」
19世紀ロシアの作曲家チャイコフスキー(1840―93年)が晩年手掛け、未完のまま残した幻の交響曲「人生」が、モスクワのチャイコフスキー財団などによって補作され約110年ぶりに完成することが6日、明らかになった。
同財団によると、秋までにモスクワ近くの町クリンの「チャイコフスキーの家博物館」で世界初演する予定で、現在作業中。ロシア交響楽団が演奏、指揮はロシアを拠点に活躍する日本人女性指揮者、西本智実さん(34)=大阪市出身=が務める。
西本さんは「初演の指揮を任され、大変光栄に感じている。チャイコフスキーの光と影を感じながら取り組みたい」とコメント。同財団は「完成後は、世界中で広く演奏してもらいたい。希望があれば譜面を貸し出していきたい」としている。
交響曲「人生」は、チャイコフスキーが死去する1―2年前に取り組んだ作品。第一楽章はオーケストラ全体の完成した譜面が残されているが、第2、第三楽章はスケッチと呼ばれる不十分な譜面しか残されていない。 (07:00)
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