cogno-SIC

cognoscenti(こぐのん) notes (mainly classical music)

課題曲だけの人生はリスクが大きすぎる。

とタイトル構えて、これはフェイント。多分『吹奏楽2.0』について書かせたら、ちくま新書一冊ぐらい一丁上がりだろう。

http://www.soragoto.jp/2point0/?q=%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E6%9B%B2
http://www.soragoto.jp/2point0/?q=%E5%90%B9%E5%A5%8F%E6%A5%BD


2007年度課題曲の一部が公開されているのだが、うむ、楽器屋さんはVのためにフィンガーシンバル(かアンティークシンバル)を大量発注しとけばいいのではないか。奏者にとってはVをやるチャンスでもあろう。
Vが創設されて、都度思うのは、大学・職場・一般のみコンクールで演奏できる、となっているが、教育的観点、というか、新たな視点から、いくら時間が割かれる中高といえども、一度ぐらい合奏してみても良いのではないか、Vを。まあおそらくA部門に出れる環境にある学校に、それでも限定されてしまうが、そうでなくても、音楽の崩壊を目の当たりにしたほうが、為だと思う。何の為かって、崩壊的な音楽が現存するから、その存在の認知とか。


世界の崩壊というか、で今私がよく聴いているのはアルバン・ベルクの「管弦楽のための3つの小品」op.6 第3曲「行進曲」*1なのだが、V自体に今後ベルク程のレベルの作品が出てくるとは夢にも思わないけど(おそらく課題曲は具象音楽の域を超えないだろうから)、来年Vをやって、かつ自由曲にこの曲を持ってくるツワモノ団体がいたら、賛辞を惜しまないだろうね。ただ、編曲しなくてはならないし(もしかすると天野正道先生あたりは既に編曲の用意をしているのかもしれない。「ルル」は秋田南高で2004年度やったから)、カットは必要。演奏会で何処かがフルでやってくれるとありがたい。


ベルク:初期の7つの歌

ベルク:初期の7つの歌

Berg: Lulu Suite - Wozzeck Three Experts / Levine, The MET Orchestra

Berg: Lulu Suite - Wozzeck Three Experts / Levine, The MET Orchestra

*1:ベルクは喘息持ちで、師シェーンベルクに"喘息持ちの行進曲"とも語っている。私も喘息もち。